プレスリリース
- ホスピタリティー
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平成19年10月17日(水) 南日本新聞夕刊"思うこと"に掲載されました。
ホスピタリティー
「怪物」がやって来た。鹿児島市東開町にオープンした大型ショッピングセンターのことだ。さっそく物見遊山で出かけたが、スケールの大きさに圧倒されるばかり。"巨大な街"が出現した感じだ。
エコ、ユニバーサルデザインへの先進的な取り組みや、赤ちゃん休憩室の充実など、子ども連れのファミリーが安心して出かけられるのがいい。小さい子どもを持つ私にとっては、魅力いっぱいだ。
一方、南九州随一の繁華街・天文館も手をこまねいているわけではなさそうだ。「We Love天文館」は、生活文化や人に優しい開かれたまちづくりを推進するとのこと。「お出かけといえば天文館」世代の私には心強い取り組みだ。で、一体どう変わるの?そこが問題。
長女が赤ちゃんのころ、3年前だが、多くのママ友達は「天文館には子どもを連れて行けない」と言っていた。駐車場が目的地に遠い、雨にぬれる、赤ちゃんトイレや授乳室がデパートにしかない・・・など、不便なことが多いからだ。そして「子ども連れに不親切」という声もちらほら。
街のあちこちに赤ちゃん休憩室や総合案内所があれば理想。オムツはどこで買えるか、離乳食がある店は、など尋ねたいこともある。その上で、天文館ならではのホスピタリティーを期待するなら、"かごんま"らしい人情。近所のおじちゃん、おばちゃんと話すような安心感だ。
11月から鹿児島が「にこにこ子育て応援隊」を開始する。私が望むのは、ハード面に加え、子育て中の家庭を見守る温かい目だ。どんなに便利な施設でも、心通う会話が出来る温かいもてないしが無くては。街はモノを買うだけではなく、楽しい思い出を作る場所でもあるから。
フリーライター 森 美保
(公開日:2007年10月17日〜2007年10月17日)